ラベルでわかるおすすめ日本酒の選び方
原料米と精米歩合で日本酒の味わいが変わる
日本酒には興味があるけれども、なんとなくハードルが高いというイメージを持っている人もいるでしょう。
しかしポイントをきちんと押さえれば、自分好みのおすすめ銘柄に出会える可能性は高いです。
おすすめの日本酒かどうかは、ラベルに記載されている情報で推測できます。一度瓶を手にとってラベルをチェックしてみましょう。いろいろな情報が書かれているはずです。
まず香りについてチェックしたければ、原料米と精米歩合を確認することです。原材料にはいくつか種類があります。
どの種類が使われているかによって、淡麗で切れ味が強いもの、辛みのあまりきつくないもの、しっかりした味わいのものなどに分類できます。
精米歩合とは、削られたお米を製造の段階でどの程度の割合で用いられているかを表しています。精米歩合が低いものの方が米粒の中心部分の原料を使っていることになり、それだけ雑味のない、日本酒本来の味わいを堪能できます。
精米歩合の割合によって、呼び方も変わってきます。60%以下のものを吟醸酒、50%以下のものは大吟醸酒といいます。
精米歩合の数値が小さければ小さいほど、香りの芳醇な日本酒である可能性が高いとなるわけです。
この2つの情報だけでも、味や香りがかなりわかってきます。
日本酒といわれると辛みが強くて、自分の舌には合わないと思っている人もいるかもしれません。
しかし近年は、フルーティな飲みやすい銘柄もいろいろと出てきています。すっきりとしていて飲みやすいですから、初めて飲む人でも抵抗なく楽しめます。
ネットで購入する場合でも、ある程度の味が想像できるので知っておくと役立ちます。
辛口か甘口かは日本酒度と酸度で
日本酒を飲みたい人の中には、辛口のほうがいいという方もいるでしょう。逆に少し甘いものの方が好きだという方もいます。
甘辛の情報に関してもラベルを一目見ればある程度わかります。その情報を握っているのが2つの項目です。
まずは日本酒度です。+と-、数字との組み合わせで表示されます。
+のものが辛口、-のものが甘口になります。
数字が高ければ高いほど、辛みや甘味が強くなります。+-両方とも、1.5から3.4がやや甘口、辛口であり、3.5から5.9が辛口、甘口、6.0以上が大辛口、大甘口と判断されます。-1.4から+1.4のものは普通の味わいと考えましょう。
もう一つは酸度です。酸度とは、その銘柄の中にコハク酸やリンゴ酸、乳酸などの酸がどれほど含まれているかを数値化したものです。酸の量といわれると、酸っぱいかどうかを表す項目だと思われがちですが、酸度が少ないと甘く、多いと辛いと判断します。
酸味、糖分両方少ない場合、淡麗辛口といってさっぱりしてキレのある味わいが堪能できます。また、淡麗甘口という種類もあります。
こちらも酸味と糖分はいずれも少ないのですが、少しまろやかな味わいになります。
濃醇の場合、酸味糖分ともに多めの日本酒を指します。
濃醇辛口の場合、コクとキレのある日本酒で、濃醇甘口はまろやかな日本酒のことを指します。
このように2つの情報を見ることで、どんな味わいの日本酒であるか、推測できるようになります。ネット購入の際に特に便利なおすすめの情報です。
製造年月で鮮度をチェック
食料品を見てみると、製造年月の記載されているものが多いです。日本酒も例外ではありません。
いつ作られたかの情報を見ることで鮮度を予測できます。新しいものの方がおすすめと思う人もいるかもしれません。
しかしこれは一概にはそうとは言い切れないところがあります。できたてで鮮度の高いものは、若々しくていかにもフレッシュな味わいのものが多く、軽快な感じの味わいのものが中心です。
一方時間が経過すると鮮度は低くなりますが、まろみが帯びてきて深い味わいになるといわれています。
好みにもよりますが、おいしく飲めるタイミングは製造年月から1年ほどの日本酒がおすすめといわれています。ここでいう製造年月とは、蔵元が瓶詰めをした年月という意味合いです。
通常食料品は生ものを中心として、賞味期限が設定されています。
商品を購入するにあたって、賞味期限をチェックしてまだ余裕があるかどうか確認するという人も多いでしょう。
日本酒は製造年月は記載されていますが、賞味期限に関する記述は一般的にありません。日本酒には賞味期限という概念がないためです。
長い期間が経過した銘柄の場合、品質が劣化している可能性も考えられるので注意しましょう。
ただし玄人の中には、長期保存した味が逆に好きという方もいらっしゃいます。長期熟成酒という銘柄で取り扱われることが多いです。
このような情報をベースにして、自分好みの日本酒を見つけてみるといいでしょう。
ラベルの情報である程度味わいの推測ができます。しかし実際に味わってみると、イメージと少し違ったということもあるでしょう。
また気分や体調によっては同じ銘柄でも味が違うと感じることもあり、そこが日本酒の奥深いところでもあります。
現在はネットで購入することもできますので、気軽に試してみることが可能です。