扇風機の電気代はいくら？エアコンとの電気代の差や節約の方法

暑い夏に活躍する扇風機は便利な家電ですが、常に稼働させていると電気代が気になる方もいるでしょう。
扇風機の電気代目安がどのくらいなのかがわかれば、節約すべきかどうかを判断できるようになります。

今回は、一般的な扇風機の電気代について解説します。
電気代の計算方法や目安となる金額のほか、エアコンとの違いや具体的な節約方法なども説明します。
さらに、おすすめ製品も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

扇風機の電気代はどのくらいかかる？

扇風機の電気代がどのくらいかかるのかがわかれば、夏の電気代のうちいくら扇風機にかかっているかがわかります。
まずは、扇風機の電気代の計算方法を確認し、電気料金の目安を確認しましょう。

扇風機の電気代の計算方法

扇風機の電気代を計算する際は、以下の計算式を使います。

「消費電力（W）÷ 1,000 × 使用時間（h）× 電気料金単価（円/kWh）」

扇風機の消費電力は、メーカー公式サイトの製品紹介ページや取扱説明書で確認できます。
使用している扇風機の消費電力がどのくらいか、チェックしておきましょう。
使用時間は、扇風機を稼働させている時間です。

電気料金単価は、どの電力会社を契約しているか、またどの電気料金プランを選択しているかによって異なります。
利用中の電力会社やプランの詳細を確認して、電気料金単価を把握してください。

なお、本記事では試算の際に公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している電力量料金の目安単価を使用します。
2022年7月22日以降の電力量料金単価は、31円/kWhです。

扇風機の電気代の目安

一般的な扇風機の消費電力は、10〜50Wほどです。
そのため、先述の計算式を使うと、1時間あたりの電気代は0.31〜1.55円と算出されます。

また、1日8時間つけっぱなしにした場合、扇風機にかかる1日の電気代は、2.48〜12.4円となります。
1ヶ月（30日間）使用すると、電気代は、74.4〜372円です。

夏場に扇風機を毎日稼働させたとしても、かかる電気料金はそこまで大きくないことがわかります。

扇風機のモーターの種類による電気代の違い

扇風機はモーターによって動く家電ですが、使われているモーターの種類は製品により異なります。
主に2種類のモーターが使われているため、電気代を含めた違いを比較しましょう。

ACモーター

ACモーターは、昔から使われているタイプのモーターです。
電流の向きが常に変わる交流の仕組みで、電圧のプラスとマイナスが入れ替わります。

ACモーターが使われている扇風機は、本体価格が比較的安いのが特徴です。
製品自体を安く購入したいのであれば、ACモーターの扇風機が候補となるでしょう。
ただし、ACモーター使用の扇風機は、消費電力が大きいというデメリットがあります。
消費電力が高ければその分電気代も高くなるので、使い方によっては金銭的な負担が大きくなるでしょう。

また、ACモーターは操作性がシンプルで使いやすい一方で、操作音が大きめなのも特徴です。
夜間に使用する場合などは、稼働時の音が気になる可能性があります。

DCモーター

DCモーターは、近年多く採用されているタイプのモーターです。
直流の電力を使うことで、細かい風量の調整ができます。

稼働時の音は静かで、回転数を細かく調整できるため、弱風にも強風にも自由に変えることが可能です。
幅広い使い方ができるからこそ、本体価格が高くなりやすいのはデメリットといえるでしょう。

ただし、DCモーターはACモーターよりも消費電力を抑えられるため、電気代は安くなります。
製品価格が多少高くなっても、電気代を安く抑えられる扇風機を選びたいのであれば、DCモーターが使われている製品を選ぶといいでしょう。

扇風機とエアコンの電気代の違い

扇風機とエアコンはともに冷房器具ですが、冷やせる範囲や消費電力が大きく異なるため、電気代も違います。
扇風機とエアコンの消費電力や電気代を比較してみましょう。

エアコンの消費電力は製品や使用環境によって大きく異なるため、上記の消費電力や電気代はあくまでも目安です。
それでも、エアコンのほうが扇風機よりも消費電力が大きいのは間違いありません。
エアコンは消費電力が大きいからこそ、扇風機よりも電気代が高くなります。

製品や使い方によっては、エアコンの電気代が扇風機の10倍以上になることもめずらしくありません。
ただし、扇風機とエアコンは効果的に冷やせる範囲や温度設定などの機能に違いがあります。
それぞれの特徴を理解したうえで、適切に使い分けるのがおすすめです。

扇風機の電気代を節約して効果的に使う方法

扇風機の電気代はそこまで高くはないと、計算やエアコンとの比較によっておわかりいただけたと思います。
しかし、昨今の電気料金高騰の影響を少なからず感じている方は、扇風機の電気代もできるだけ削減したいと考えるでしょう。

扇風機の電気代は、工夫次第で節約できます。ここからは、具体的な節電方法を紹介します。

DCモーターの扇風機を選ぶ

電気代を節約したいのであれば、DCモーターが搭載されている扇風機を選びましょう。
DCモーターはACモーターよりも製品価格は高いですが、消費電力が小さいため電気代を抑えられます。

DCモーターの扇風機は、風量を細かく調整できます。
消費電力を抑えながら適切な風量で運転できる製品を選べば、節電と快適性を両立できるでしょう。

さらに、新しい扇風機は省エネ性能が高い傾向があるため、節電が可能です。
買い替えを検討しているなら、省エネ性能が優れた新しいモデルを購入するといいでしょう。

エアコンと併用する

夏の電気代を抑えたいなら、扇風機とエアコンを併用するのがおすすめです。

扇風機は涼しい風を送ることができる一方で、室内全体を冷やすには向きません。
それに対し、エアコンは設定温度を細かく調節して空気を冷やせますが、冷たい空気が部屋の一部に滞留しがちです。

エアコンと一緒に扇風機をつけることで、エアコンから出た冷気を室内に循環させられます。
その結果、冷気が部屋全体に行き渡り、エアコンの設定温度を高くしても快適に過ごすことが可能です。
エアコンの設定温度を高くすれば電気代を抑えられるので、節約のためにエアコンと扇風機の両方を使用してみてください。

扇風機の置き場所を見直す

快適性を損なわずに電気代を抑えたいのであれば、扇風機の置き場所を見直してみましょう。
扇風機の置き場所を変えると、涼しさが変わります。

扇風機は面で風を送る家電なので、基本的には人体に直接風を当てるように使います。
扇風機を単体で使う際は、部屋にいる人全員に風を当てられるよう、置き場所や角度を考えてみてください。

エアコンと扇風機の両方を使う際は、人に風を当てるだけでなくエアコンの冷風を部屋に循環させることも考えてみましょう。
エアコンの風が出てくるところに扇風機を置き、人がいる方向に風を送るようにすれば、効率的に涼しさを感じられます。

また、冷たい空気は低い場所に滞留するので、部屋の上部よりも足元が冷えてしまいがちです。
足元の冷えが気になるときは、扇風機を上に向けて冷たい空気を部屋の上部に送るようにしましょう。

除湿機を使用する

電気代の節約を考えるなら、扇風機と除湿機を併用するのもおすすめです。

体感温度は、気温だけでなく湿度によっても変化します。
湿度が高いと暑さを感じやすくなり、汗が乾きにくくなるため不快感も高まります。

除湿機を使えば、効率的に湿度を下げて涼しさを感じやすくなります。。
除湿機がないのであれば、エアコンの除湿モードで部屋の湿度を下げるといいでしょう。

買い替えにおすすめな扇風機3選！

扇風機はさまざまな製品があり、省エネ性能に優れたモデルも多数販売されています。
家電の省エネ性能は年々高まっているため、新しい扇風機に買い換えるだけで電気代を安くすることが可能です。

ここでは、買い替えにおすすめな扇風機3つを紹介します。
それぞれの特徴を確認し、気になった製品を選んでみてください。

MAXZEN MFD30YS01M-NV ネイビー

「MAXZEN MFD30YS01M-NV」は、DCモータータイプの扇風機です。
風量を6段階で調節でき、その日の気分やシーンに合わせて風量を調節することができます。
左右約85°に自動首振りができるため、冷気を広範囲に届けられます。

また、1・2・4・6時間の入切タイマーが付いているのもポイントです。
涼しさを感じたいときに使えるよう、手軽に設定できます。
背丈を70cmから84cmに調整できるのでソファーやベッドの上にいる時も風が届きます。

羽根は取り外して掃除できるので、稼働効率を高い状態に保てるでしょう。
DCモーター搭載の扇風機のなかでは比較的価格が安いため、予算を抑えながら省エネ性能の高い扇風機を購入したい方にもおすすめです。

siroca SF-V191(W)

「siroca SF-V191(W)」は、DCモーターが搭載された扇風機のなかでもハイスペックなモデルです。
声認識機能付きで、声で操作できます。
「つよくして/よわくして」「あつい/おつかれさま」などの音声により、風量の調節や電源のオンオフを操作することが可能です。
ボタンやリモコンを使わなくても操作できるので、くつろぎタイムに手軽に使える扇風機を探している方に向いています。

風量は8段階で調節できるほか、静音モードも搭載されているのが嬉しいポイント。
稼働音が静かなので、睡眠中でも使用できます。
おやすみモードを使えばLEDの光が抑えられ、ボタンの音も消えるため、快適な眠りをサポートしてくれます。

siroca SF-C151(K) ブラック

「siroca SF-C151(K)」は、DCモータータイプの扇風機です。
サーキュレーター扇風機という特徴があります。

逆回転モードで風を吸い込んで吐き出すことで、床に風を当てて体に届く間接微風が実現。
強すぎず心地よい風で、快適に涼むことができます。
サーキュレーター機能を使えば、湿度が高い季節に部屋干しをしても洗濯物を速やかに乾かすことが可能です。

部屋の空気を循環させられるため、冷房効率を高められます。
首は左右だけでなく、縦方向や真上にも向けられるので、ピンポイントで風を届けられるのも魅力です。

扇風機の電気代を計算して、節約方法を実践しよう

扇風機の電気代は、1時間あたり0.31〜1.55円と安いのが特徴です。
夏の電気代を安く抑えたい方も、扇風機なら使いやすいでしょう。
電気代の節約を考えているなら、DCモーターの扇風機を選んだうえで、
エアコンと併用したり置き場所を工夫したりするのがおすすめです。
省エネ性能の高いおすすめ製品に買い替え、電気代の節約を目指しましょう。