お米を炊くのに欠かせない炊飯器には、IH炊飯器やマイコン炊飯器、ガス炊飯器など様々な種類があります。
ガス炊飯器は短時間で一気に炊き上げるため美味しいお米を炊けますが、ガス栓に接続しなければならないため設置場所が限られ、機種が少ないというデメリットがあります。
そのため、一般家庭ではIH炊飯器とマイコン炊飯器から選ぶと良いでしょう。
この記事では、IH炊飯器とマイコン炊飯器を利用するメリットやデメリット、炊飯器の選び方についてご紹介します。
炊飯器の買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
IH炊飯器のメリット・デメリット
IH炊飯器は、電磁誘導加熱という方式で美味しいお米を炊き上げます。
外釜に取り付けられたコイルから熱が発せられるため、内釜全体に熱を伝えて炊き上げるのが大きな特徴です。
ここでは、IH炊飯器のメリット・デメリットと特徴をご紹介します。
IH炊飯器のメリット
IH炊飯器を利用するメリットは次の通りです。
①釜全体を加熱できるからムラなく炊ける
IH炊飯器は釜の側面や内釜にもコイルを搭載しており、内釜の場所によって炊きムラが起こりにくいのが特徴です。
マイコン炊飯器よりも高い火力で釜全体を加熱できるため、お米一粒一粒をふっくらと炊き上げられます。
②高機能なモデルが多数販売されている
IH炊飯器は、マイコン炊飯器と比べて高機能なモデルが多数販売されています。
美味しく炊き上げるコツを知らなくても、誰でも美味しいご飯が炊けるでしょう。
「炊き分け機能」や「保温機能」などをはじめ、美味しいご飯を楽しむための様々な機能が搭載されているため、 ご飯に高いクオリティを求める方におすすめです。
IH炊飯器のデメリット
IH炊飯器は、ご飯の美味しさを追求する方におすすめですが、いくつかデメリットも存在します。
①機種によっては高価なものもある
IH炊飯器は高機能なタイプが多いため、マイコン炊飯器と比べると価格が高いものが多いです。
そのため、価格重視で購入したい方にはおすすめできません。
IH炊飯器は内釜に土鍋を採用しているタイプや調理機能を搭載しているタイプなどもあるため、お米の美味しさや機能性を重視する方にはぴったりでしょう。
②重くて扱いづらいケースもある
IH炊飯器は、高温に耐えられるような丈夫な構造をしているため、ずっしりと重みがあります。
特に、ファミリー向けの5合炊きや一升炊きの炊飯器は、サイズが大きく重みもあります。
そのため、お米を研ぐ際や内釜を洗う際に扱いづらいと感じてしまう方もいます。
重さや扱いづらさを心配する方は、軽量化やコンパクト化された機種を選ぶのがおすすめです。
マイコン炊飯器のメリット・デメリット
マイコン炊飯器とは、古くからあるタイプの炊飯器で、釜の底面にあるヒーターを使ってお米を炊き上げます。
ここでは、マイコン炊飯器のメリット・デメリットと特徴をご紹介します。
マイコン炊飯器のメリット
マイコン炊飯器を利用するメリットは次の通りです。
①低価格な機種が多く購入しやすい
マイコン炊飯器はIH炊飯器よりも機能がシンプルなものが多いため、価格帯が安いのが特徴です。
価格重視で炊飯器を選びたい方はマイコン炊飯器を検討してみることをおすすめします。
②IH炊飯器に比べて電気代が安い
マイコン炊飯器は、IH炊飯器よりも電気代が比較的安いという特徴もあります。
マイコン炊飯器は加熱ヒーターが一箇所のみなので、炊飯や保温をする際に最小限の電力で済みます。
月々の電気代を安く抑えられてエコなのもうれしいポイントです。
加熱ヒーターが一箇所のみと少ないため、動作音や稼働音がとても静かな点も魅力と言えるでしょう。
マイコン炊飯器のデメリット
低価格が魅力のマイコン炊飯器ですが、いくつかデメリットも存在します。
①3合以上のお米を炊くと炊きムラがでやすい
マイコン炊飯器は、加熱ヒーターが底面にしか設けられていないため、炊きムラができやすいというデメリットがあります。
特に、3合以上のお米を炊く際にムラができやすいため、ファミリー世帯にはあまりおすすめできません。
一度の炊飯で1〜2合程度の量を炊く場合は、IH炊飯器とそこまで味に違いは生じないでしょう。
②水分量が少ないと、底面が硬くなりやすい
マイコン炊飯器は内釜の底面に高温の箇所が集中するため、炊飯をする際の水分量が足りないと、底面のご飯が硬くなりやすいです。
お米を炊く際は適量の水を投入するよう注意してください。
炊飯器を選ぶポイント
ここからは、炊飯器の選び方について解説します。
炊飯器を購入する際は、「圧力の有無」「家族構成に合わせたサイズ」「機能性の高さ」の3つのポイントに着目してみましょう。
①圧力の有無
様々な機能が搭載されているIH炊飯器ですが、中でも圧力をかけて炊飯をするタイプが人気を集めています。
圧力をかけて炊き上げることで通常よりも高温で仕上がるため、ふっくらとしてモチモチした弾力のある食感を楽しめるのが特徴です。
ただし、圧力タイプの炊飯器は一般的な炊飯器と比べて高価格帯の機種が多いため、予算に合わせて機種を選ぶことが大切です。
②家族構成に合わせたサイズ
一度にどれくらいの量が炊けるか表す「内釜のサイズ」も大切なチェックポイントです。
家族構成に合わせたサイズの炊飯器を選んでください。
1~3人暮らしは「3合」、3〜5人家族は「5.5合」、6人家族以上の場合は「一升」炊きサイズを目安にしましょう。
実際に炊き上げる量よりも少し大きめの容量の炊飯器を選ぶことで、炊きムラを防げるでしょう。
③機能性の高さ
近年販売されている炊飯器の多くは、炊飯機能だけでなく、様々な便利機能が搭載されています。
ここでは、代表的な機能について見ていきましょう。
・炊き分け機能
炊き分け機能は、お米の銘柄や白米・玄米・雑穀米といったお米の種類によって、適切な炊き方をすることができます。
炊き分け機能を使えば、お米に合わせて最適な方法で炊き上げてくれるため、より美味しさが増すでしょう。
炊飯器によっては、カレー用や酢飯用など用途に合わせてお米のかたさを調節できるため、料理に合わせた炊き上がりも楽しめます。
・蒸気カット機能
近年人気を集めているのが「蒸気カット機能」を搭載した炊飯器です。
通常、お米を炊き上げる際は炊飯器の上にある吸気口から蒸気が発生するため、蒸気排出用のスペースを確保する必要があります。
そのため、お使いのキッチンによっては炊飯器の置き場所に悩んでしまうケースもありますが、この蒸気カット機能がついていれば、蒸気の影響を気にせずに炊飯器を置くことができます。
さらに、蒸気によるヤケドのリスクも抑えられるのでおすすめです。
・調理機能
最近では、ご飯を炊くだけではなく調理機能の充実した便利な炊飯器が多数販売されています。
カレーや角煮などの煮込み料理、パンの発酵、ケーキを焼くなど、様々な調理メニューがあります。
マイコンとIH炊飯器保温機能の違いは?
家族の生活スタイルによって、同じ時間帯に食事を取れないご家庭も多いのではないでしょうか。
炊飯してから時間が経っても美味しくご飯を食べたい場合、高度な保温機能を搭載した炊飯器をおすすめします。
IH炊飯器とマイコン炊飯器では、炊き上げ方も異なりますが保温機能にも違いがあります。
炊き上げてから時間が経っても美味しいご飯を食べたい方は、保温機能の有無はもちろん、連続保温可能時間についても確認することをおすすめします。
メーカーによって保温時間は異なりますが、IH炊飯器は約24時間、マイコン炊飯器は約12時間の保温が可能です。
炊飯してから時間が経過してしまうとご飯が黄ばんだりパサついたりしますが、乾燥を防いで保温できる「スチーム保温機能」を搭載しているIH炊飯器もあるので、ご飯を美味しい状態でキープできます。
まとめ
炊飯器には大きく分けて「IH炊飯器」と「マイコン炊飯器」があり、炊飯器に求める機能や使用用途によっておすすめのタイプが異なります。
単身者や少量のお米を炊きたい方、コスパ重視で選びたい方には「マイコン炊飯器」、 ファミリー世帯やお米の美味しさ重視で選びたい方には「IH炊飯器」がおすすめです。
予算や求める機能、サイズなどを総合的に考えて、最適な機種を選びましょう。