「テレビを付けて」「エアコンの温度を下げて」「決まった時間に床を掃除して」など、声で操作ができるIoT家電。
各メーカーがこぞって発売しているため、近年になり種類が増えてきています。
ただし、まだまだ家庭に普及したと言えるほどではなく、IoT家電がどのようなものなのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、IoT家電とはどういうものなのか、導入するとどのようなメリット・デメリットがあるのかなどについてご紹介します。
おすすめ家電5選もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
IoT家電とは

IoT(アイオーティー)は「Internet of Things」の略で、日本語にすると「モノのインターネット」と呼ばれています。
産業界では、古くから様々な機器をインターネットでつないで連携させてきました。
その技術を家庭用電化製品に使用するには通信環境やコストの問題から実現に至っていませんでしたが、近年ではスマートフォンの普及や家庭内にWi-Fi環境が整ってきたことで、一気に家電のIoT化が加速しています。
IoT家電とは、インターネットに接続することにより新たな機能を手に入れた家電で、スマート家電とも呼ばれています。
テレビ、洗濯機、冷蔵庫、LEDシーリングライトなどの家電がインターネットにつながることで、あとから機能を追加できたり、遠隔操作が可能になったり、家電同士を連携させたりできるようになります。
IoT家電でできること

IoT家電を使うことで、例えば以下のようなことができるようになります。
- ・冷蔵庫内の食材ストックを管理し、外出先から足りないものを確認できる
- ・洗濯物を入れておけば、遠隔で洗濯の開始から乾燥まで操作できる
- ・エアコンや照明などの消し忘れを遠隔で操作できる
- ・電子レンジや圧力鍋がレシピの提案をしてくれる
- ・家電を音声で操作できるようになる
- ・外出している間に、掃除を済ませておいてくれる
- ・遠隔で玄関の施錠・解錠ができる
- ・高齢者やお子さん、ペットなどの見守り
- ・タイマーで設定した時間が経過したら自動で電源オン/オフができる
外出先から、リビングでくつろぎながら、別の家事をしながらなど、インターネットにつながってさえいれば、いつでもどこでもIoT家電にアクセスできます。
サービスを利用するには

IoT家電は、インターネットに接続できるWi-Fi環境とスマートフォンがあれば誰でも手軽に利用できます。
各メーカーが専用アプリを開発しており、アプリをインストールすると家電の操作が可能。
機種によってはスマートスピーカーと連動して動かすことができる商品もあります。
なお、IoT対応になっていない既存の家電、室内の照明スイッチ、電源コンセントなども、SwitchBot(スイッチボット)のようなIoTロボットを使うことでIoT化することができます。
IoT家電を使うメリット、デメリット

IoT家電を使う際には、メリットもあればデメリットもあります。
【IoT家電を使うメリット】
メリットの1つ目は、「家電の遠隔操作ができる」という点です。
スマートフォンやタブレットを使い、外出先から遠隔で操作したり、稼働状況が確認できたりします。
2つ目は、「安心、安全に役立つ」という点です。
玄関の鍵を自動開閉、時間になったら室内照明を付けるなどで防犯対策ができますし、遠方に住む高齢者などの身内が元気で過ごしているか、留守番をしている子どもに問題が生じていないかなども察知できます。
3つめは、「節電対策」です。
AIにより利用頻度などのデータが蓄積されて学習することで、使用頻度の低い時間帯は省エネモードに切り替えることができます。
【IoT家電を使うデメリット】
デメリットの1つ目は、「インターネット環境がないと使えない」という点です。
何らかの理由で自宅のWi-Fi環境が切断されてしまうと、IoT家電はただの家電になってしまいます。
2つ目は、「セキュリティーリスク」です。IoT家電が普及するにつれ危険が増すのはサイバー攻撃。
外部から不正アクセスを受けることで動作しなくなったり、プライベートな情報を抜き取られたりするリスクがないとは言い切れません。
おすすめのIot家電「ロボット掃除機」

自動で床をキレイにしてくれるロボット掃除機は、家事を助けてくれる便利な家電として人気です。
高性能な機種が増えてきて、どれを買ったら良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。
ゴミ除去率の高さ、賢さ、お手入れのしやすさなどで選ぶのがおすすめです。
Electrolux | PI92-6DGM

掃除機の左右全面のレーザーと正面のカメラを連動させて空間をマッピング。
部屋の中をムダなくキレイにしてくれます。
障害物を立体的に認識するので、物にぶつかる心配がありません。
ゴミ除去率がロボット掃除機トップクラスの92%な点も魅力。
外出中にスマートフォンのアプリから操作できるから、急な来客も慌てずお迎えできます。
PANASONIC | MC-RSF600 ホワイト RULO

360°レーザーセンサーで室内全体を検知してマッピングしてくれ、間取りや障害物の位置を正確に把握してくれます。
しかも、赤外線センサーで壁までの距離を検知して、壁際まできっちり掃除が可能。
スマートフォン用アプリ「RULOナビ」を使えば、外出先から操作ができ、エリア指定の掃除やスケジュール設定で自動運転などもしてくれます。
おすすめのIot家電「冷蔵庫」

スマートフォンと連携して動作する冷蔵庫は、専用アプリから運転状況の確認やコントロールが可能。
内部カメラやセンサーで在庫状況が確認できる、庫内にある食品をチェックしてアプリがレシピの提案をしてくれるといった商品も存在しています。
ドア開閉がない場合の通知を受け取れるので、遠く離れて暮らす家族の状況確認にも使えると評判です。
日立 | R-HXCC54S

冷蔵室カメラが付いた550Lと大容量タイプの冷蔵庫です。
冷蔵庫のドアを開けると庫内のカメラが自動で撮影して記録してくれるから、冷蔵庫の中身を忘れてしまっても大丈夫。
外出先からスマホアプリで冷蔵庫の中身がチェックでき、買い忘れやダブりがありません。
また、日立冷蔵庫コンシェルジュアプリで食品を記録すれば、購入日や賞味期限などの確認が可能。
ムダなく食材の管理ができます。
PANASONIC | NR-F558HPX-T

業務用レベルの急速冷凍でおいしさも食感もキープできる大容量550Lの冷蔵庫です。
生活リズムに合わせて自動できめ細かく節電してくれるAIエコナビが搭載されているほか、スマホアプリ「Cool Pantry」と連携すれば「お留守番モード」「お買い物準備モード」など省エネを助けてくれます。
調理サポートや製氷状況をお知らせしてくれるなどの機能も付いているので生活が便利になることは間違いありません。
おすすめのIot家電「防犯」

各家庭での防犯意識が高まってきている昨今、IoT家電を使った防犯対策が人気です。
自宅の様子が遠隔でわかるカメラ、窓の開閉やエリア内に人が侵入すると検知するセンサー、自動でロックがかかりスマートフォンからもロックの解除が可能なスマートロックなどを導入している世帯が増えています。
Qrio | Q-SL2 Lock

Qrio Lock(キュリオロック)はスマートフォンで玄関の鍵が開閉できるようになるスマートロックです。
玄関ドアの鍵部分に両面テープで貼り付けるだけの簡単取り付け。
ドアが閉まると自動で施錠、帰宅時は専用アプリで登録済みのスマートフォンを持ってドアに近づけばハンズフリーで解錠が可能です。
一時的に発行できる合鍵が作成できるなど、多様な使い方ができます。
まとめ

IoT家電は利便性が高く、日常生活をより快適にしてくれるアイテムです。
ただし、まだまだ普通の家電に比べると高額なことや、使いこなせるか不安に感じることなどが原因で、購入をためらう方もいるかもしれません。
まずはスマートスピーカーとスマートリモコンを連動させる等で、既存の家電を音声操作できるようにするところからはじめてみるのもおすすめです。
ライフスタイルに合わせて導入し、ぜひIoT家電の便利さを味わってみてください。