蒸気レス炊飯は、高機能で安心して使えると人気の商品です。
しかし、炊飯器という家電の性質上、見た目が似通っている商品が多いため、
気になっているもののどれを選べばよいかわからない方もいるでしょう。
今回は、蒸気レス炊飯器の特徴やメリット、デメリットを解説したうえで、選ぶ際に注目したいポイントについて解説します。
数ある商品の中でも特におすすめできる2つのモデルも紹介するため、炊飯器選びの際は参考にしてみてください。
蒸気レス炊飯器とは?
蒸気レス炊飯器とは、ごはんが炊けるときに出る蒸気をカットする機能が搭載された炊飯器のことです。
炊飯器内で発生する蒸気は、通常であれば外に放出されます。
しかし、蒸気レス炊飯器の内部には、蒸気を冷やす装置があるのが特徴です。
蒸気を冷やして水にして回収するため、外に蒸気を出さずにお米を炊けます。
商品によっては、蒸気レス炊飯器ではなく、蒸気カットや蒸気セーブなどと記載されている場合もあります。
蒸気が全く出ないものから蒸気の量を抑えられるものまでさまざまですが、蒸気量によって名称が決められているわけではありません。
蒸気が出ない炊飯器を探す場合は、名称だけにこだわらず抑えられる蒸気量を調べてみるのがおすすめです。
蒸気レス炊飯器のメリット・デメリット

蒸気レス炊飯器は、大きなメリットがある便利な商品です。
一方、通常の炊飯器と異なる機能を持っているからこそ、デメリットも存在します。
メリットとデメリットの両方を確認し、得られるメリットが大きいと感じた場合は、蒸気レス炊飯器の購入を検討してみてください。
メリット
蒸気レス炊飯器のメリットとして、置ける場所の幅が広がる点が挙げられます。
一般的な炊飯器の場合、どうしてもお米を炊く際に蒸気が外に出てしまうのは避けられません。
そのため、近くにある棚や蒸気が届く天井が、湿気や熱で劣化することがあります。
周辺の劣化を避けたい場合は、周囲に何もない場所に炊飯器を置かなければならないので、置ける場所が限られるでしょう。
しかし、蒸気レス炊飯器は炊飯時に出てくる蒸気の量を大幅に抑えられます。
そのため、周囲にある棚を劣化させず、天井の綺麗さも保つことが可能です。蒸気の排出量を抑えられれば、カビの心配も防げるでしょう。
設置可能な場所が増えれば、邪魔にならない場所に炊飯器を置けるため、部屋の景観にもこだわることが可能です。
蒸気レス炊飯器のもうひとつのメリットは、火傷の心配がないことです。
炊飯時に発生する蒸気は熱く、触れると火傷をするおそれがあります。
小さな子どもやペットがいる家庭では、心配になることもあるでしょう。
蒸気レス炊飯器では熱い蒸気の排出量を抑えられるため、火傷のリスクを減らすことが可能です。
安全かつ快適に使える炊飯器を探している方は、蒸気レス炊飯器を検討してみましょう。
デメリット
蒸気レス炊飯器は、蒸気を出さないために一般的な炊飯器とは異なる構造を採用しています。
複雑な構造になりがちなので、手入れの時間がかかるのはデメリットです。
内釜と水タンクに分かれている商品もあるため、清潔さを保つために洗浄や掃除を細かく行わなければならず、手間がかかってしまいます。
また、蒸気レスという便利な機能を搭載しているため、蒸気レス炊飯器は一般的な炊飯器よりも価格が高くなる傾向があります。
予算を事前に設定し、無理なく購入できる蒸気レス炊飯器がないか確認してみてください。
蒸気レス炊飯器の選び方

蒸気レス炊飯器を購入すると決めたら、選ぶときに注目すべきポイントを確認しましょう。
蒸気レス炊飯器と一口に言っても、特徴は商品ごとに異なります。
自分が快適に使える蒸気レス炊飯器を選ぶために、以下の選び方を意識してみてください。
蒸気の量で選ぶ
蒸気レス炊飯器は、商品によってカットできる蒸気の量が異なります。
メーカーによって「蒸気レス」や「蒸気カット」、「蒸気セーブ」など表記はさまざまですが、カットできる蒸気量に規定はありません。
ただし、一般的に蒸気レスや蒸気カットの炊飯器は蒸気がほとんど出ず、
蒸気セーブの炊飯器は通常の炊飯器よりも放出される蒸気の量を抑えられる傾向があります。
蒸気がほとんど出ないタイプなのか、通常より蒸気量を減らせるタイプなのか、よく確認したうえで購入する商品を決めましょう。
容量で選ぶ
蒸気レス炊飯器も、一般的な炊飯器と同様に容量が設定されています。家庭に合う容量を選べば、快適に使うことが可能です。
蒸気レス炊飯器の容量を選ぶときは、まず世帯人数を目安にしてみてください。
1人暮らしや2人暮らしであれば、3合炊きがちょうどよいサイズです。
3〜5人家族なら、5.5合炊きを選ぶと1日の炊飯回数を抑えながら無理なく使えるでしょう。
6人以上の大家族や、食べ盛りの子どもがいる場合には、1升炊きサイズが必要な場合もあります。
また、蒸気レス炊飯器は置き場所を選ばないことがメリットなので、設置場所に合わせて容量を選択するのもよいでしょう。
特に棚の中など一般的な炊飯器を置かないような場所に置く予定であれば、商品のサイズを細かくチェックして置けるかどうかを判断してください。
加熱方式で選ぶ
蒸気レス炊飯器を選ぶときは、加熱方式も重視したいポイントです。
炊飯器の加熱方式が異なれば、炊き上がったごはんの味や食感が変わります。
価格を抑えて蒸気レス炊飯器を購入したい場合には、マイコン式がおすすめです。
マイコン式は内釜の下から熱を加えるシンプルな設計なので、価格を抑えられるのが特徴。
他の加熱方式に比べて炊きムラは発生しやすいため、ごはんのおいしさにこだわりたい方には向きません。
IH式の蒸気レス炊飯器は、内釜全体を加熱することによって炊きムラを抑えます。
粒感を感じられるふっくらとしたごはんを手軽に炊けるため、毎日おいしいごはんを食べたい方におすすめです。
マイコン式よりも価格は高めですが、次に紹介する圧力IH式よりは低価格なので、
ほどほどの予算で蒸気レス炊飯器の購入を検討している方にも適しています。
圧力IH式の炊飯器は、とにかくごはんをおいしく炊けます。
圧力によって沸点を高めることで高温加熱ができ、お米の甘みや旨味を存分に感じることが可能です。
価格は他の加熱方式よりも高めですが、毎日食べるごはんの品質にこだわりたい方に向いています。
本体は大きめで内部の構造が複雑なので、手入れの際に負担を感じやすい点には注意が必要です。
手入れのしやすさで選ぶ
蒸気レス炊飯器は、一般的な炊飯器よりも内部の構造が複雑になっている傾向があるため、手入れに時間がかかる商品も多くあります。
蒸気を外に放出せず内部に貯めるタイプの炊飯器では、内釜だけでなくタンクの清掃も必要です。
商品によっては、内釜と内蓋だけ洗えばよいものもあるため、購入する前にどのような手入れが必要になるのか確認しておきましょう。
蒸気レス炊飯器のおすすめモデル2選!

蒸気レス炊飯器は便利な家電で、使い勝手のよい商品も多数販売されています。
今回はその中でも特におすすめできる2つのモデルを紹介するため、それぞれの特徴を確認してみてください。
日立(HITACHI) RZ-W100EM
![日立(HITACHI) RZ-W100EM]](https://pics.xprice.co.jp/i/4154/4549873134154L.jpg)
「日立(HITACHI) RZ-W100EM」は、お米のしっかりとした食感や甘みを感じられる炊き上がりにこだわった圧力IH炊飯器です。
蒸気カット機能が搭載されており、炊飯中でも蒸気がほとんど出ません。
棚の中に置いて炊飯しても、周囲を湿気や熱で劣化させないので安心です。
小さな子どもやペットがいる家庭でも、火傷の心配なく使えるでしょう。
好みや用途に合わせてごはんを炊ける炊き分け機能や、ごはんのしっとり感を保てる保温機能などが搭載されているのもポイントです。
高機能でごはんをおいしく炊ける蒸気レス炊飯器を探している方は、ぜひチェックしてみてください。
象印マホービン(ZOJIRUSHI) NW-MB07-BZ

「象印マホービン(ZOJIRUSHI)NW-MB07-BZ」は、蒸気セーブメニューが搭載された炊飯器です。
全く蒸気が出なくなるわけではありませんが、放出される水蒸気の量は通常の炊飯器よりも抑えられます。
部屋の湿度上昇が気になる方は、チェックしてみてください。
圧力IH炊飯器のため、ごはんをおいしく炊けるのも嬉しいポイントです。
味の感想をアンケートに回答するだけで、炊き方を調整してくれる便利な機能もあります。
トップパネルやフレーム、庫内がフラットなので、お手入れしやすいのもおすすめできる点です。
まとめ

蒸気レス炊飯器は、一般的な炊飯器よりも蒸気の放出量を抑えたり、ほとんど蒸気を出さなかったりする便利なアイテムです。
加熱方式や容量、手入れのしやすさなどにこだわることで、自分が快適に使える商品を見つけられます。
カットできる蒸気の量をはじめとする細かい特徴を確認し、使ってみたいと思える蒸気レス炊飯器を探してみましょう。